アクセスカウンタ

2007年3月のブログ記事  >>  zoom RSS

トップへ


狙われる高齢者

2007/03/14 16:25
 国民生活センターによれば、全国の消費生活センターによせられた年齢70歳以上の人の相談件数は、年々増加し、2005年度にはおよそ14万件だという。驚くべき数字である。

 高齢者には、「お金」、「健康」、「孤独」の三つの不安があり、悪質業者は、言葉巧みにこれらの不安を煽り、親切にして信用させ、老後の資金を巻き上げるのである。特に一人暮らしの高齢者は、寂しさのあまり常々誰かと話しをしたいと思っており、親切にされたり、「必ず儲かりますから、老後の資金の足しにして下さい。」と言われたりすると、ホロッと契約をしてしまうのかもしれません。

 そして、高齢者は、自宅にいることが多いため、訪問販売や電話勧誘販売による被害が多いのも特徴とされています。具体的には、商品先物取引であったり、屋根や床下工事の点検商法であったり、あるいは住宅リフォーム契約であったりと実に様々な契約をさせられ、高齢者を苦しめているのです。

 これらの契約が、特定商取引法上のクーリングオフを利用できる場合であれば、「内容証明」を送りましょう。特定商取引法上のその他の解約や取消しの場合や、消費者契約法上の取消し、民法上の取消しの場合でも、後日の紛争を防止するため、「内容証明」を利用するべきでしょう。

 ともあれ、被害に遭われたら、お近くの消費生活センターにご相談になって下さい。

 なお、高齢者の方で、先々判断能力がなくなったときの自己の財産管理に不安を抱かれているのであれば、任意後見制度というものがあります。これは、判断能力がある時点で、後見人となるべき者と任意後見契約を結び、判断能力がなくなったら、後見監督人の選任を家庭裁判所に請求するというものです。すなわち、任意後見契約は直ちに成立しますが、後見監督人の選任がなされて始めてその効力が生じるのです。これを利用すれば、自分の意思で後見人を選任しておくことができるのです。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 4 / コメント 0


示談後の後遺症と内容証明

2007/03/08 18:08
 「示談」は法律用語ではなく、互譲を要件とする民法上の「和解」を指すこともあれば、それよりも広く一方のみがその主張を放棄して、裁判によらないで事件を解決することを指すこともあります。

 では、加害者が一定金額の支払いを約し、被害者がそれ以上の請求権を放棄するという示談が成立した場合、被害者は示談後に生じた損害について、賠償請求することができるでしょうか。この問題は、契約は守らなければならないという契約の拘束力と、否定すれば被害者救済に欠けるのではないかという具体的妥当性との調整の問題です。

 そうです。当事者の合意により契約が成立した以上、加害者としては後からとやかく言われてはカナワンのです。しかし、交通事故などで、示談後に予期せぬ後遺症が生じた場合でも、被害者は泣き寝入りせざるを得ないとすれば、あまりにもカワイソウなのです。

 この問題に関して、最高裁判所は、当該示談契約の及ぶべき範囲についての契約の解釈の問題として解決しました。すなわち、「交通事故による全損害を正確に把握しがたい状況の下において、早急に、少額の賠償金をもって示談がなされた場合には、その示談によって被害者が放棄した損害賠償請求は、示談当時予想していた損害についてのみと解すべきであって、予測できなかった後遺症などによる損害についての請求権まで放棄した趣旨と解するのは、当事者の合理的意思に合致しないとして、その当時予想できなかった後遺症等については、被害者は後日その損害賠償を請求することができる。」(最判昭和43・3・15)としました。チョット長いですが、要するに、予測できなかった後遺症などの損害は、示談の対象でない別個の損害と解釈したのです。

 したがって、被害者が救済されるかどうかは、示談当時予測できた後遺症かどうかに係ることになります。で予測できなかった後遺症であれば、当該示談には後遺症に関する賠償は含まれていないので、今後の治療費等について話し合うべくテーブルについて欲しい旨の「内容証明」を送ることになります。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


消費者契約法と内容証明

2007/03/08 13:17
 今回は消費者契約法のお話です。消費者契約法は、平成13年4月1日に施行されました。民法は、古典的市民法原理に基づき、契約の当事者は対等な市民を予定しています。しかし、現代社会は、事業者と消費者とは情報の質及び量、それに交渉力の格差が歴然としてあります。それゆえ、民法や他の個別法だけでは、消費者の保護に限界があります。そこで、対等ではない当事者間における契約において、事業者の契約準備・交渉段階での不適切な勧誘行為等に対して、契約の取消権や不当な条項の無効を主張できる権利を認めたのが、消費者契約法なのです。

 消費者が契約の申込み・承諾の意思表示を取消すことができるのは、事業者が、(1)重要事項につき事実と異なることを告げたため、それが事実であると誤認した場合、(2)将来における変動が不確実な事項につき、断定的判断を提供したため、その内容が確実であると誤認した場合、(3)重要事項等について利益となる旨を告げ、かつ、不利益となる事実を故意に告げなかったことにより、その事実が存在しないと誤認した場合、(4)消費者が退去して欲しい旨の意思を示したにもかかわらず、事業者が退去しないことにより困惑した場合、(5)逆に、消費者が退去する旨の意思を示したにもかかわらず、退去させないことにより困惑した場合、の5つである。すなわち、事実と違うことを言ったり、逆に不利益事実を言わなかったり、将来の見込みを断定的に言ったり、あるいは、自宅に居座ったり、事業所に閉じ込めたりして契約を締結させた時には、消費者はその契約の取消しをすることができるのです。

 この取消権の行使は、書面によることは法文上要求されていませんが、後日の紛争を回避するため、「内容証明」によるべきです。ただ、追認をすることができる時、つまり、誤認等に気づいたときから6月以内に行使しないと、時効により消滅します。また、契約締結のときから5年経過した時も同様です。取消権を行使すると、契約は初めに遡って無効になりますから、代金を支払っていれば、不当利得として返還請求をすることができます。勿論商品を受け取っていれば、返還しなければなりません。

 この消費者契約法の適用があるときでも、一般法たる民法や特定商取引法にも該当する時には、民法や特定商取引法の適用を妨げません。ですから、例えば、クーリングオフ期間内であれば、クーリングオフ権を行使すべきでしょう。クーリングオフは、解除の理由の如何を問わないし、金銭的負担もないからです。また、事業者が詐欺などを行っていた場合には、消費者契約法による取消権が時効により消滅していても、民法により取消すことができる場合があります。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0


電話勧誘販売と内容証明

2007/03/08 13:16
 今回の電話勧誘販売で、特定商取引法で規制されている販売形態は最後になります。電話勧誘販売はいうまでもなく、自宅や会社に電話をかけて、商品の売込みをして契約を締結させる販売形態です。国民生活センターによれば、相談件数が最も多いのは、訪問販売によるもので、次いで電話勧誘販売によるものとなっている。この電話勧誘販売による相談は、近年、訪問販売やマルチ商法等の無店舗販売のうちでは最も増加率が高く、中でも、「資格講座」(資格商法)が毎年ダントツの第1位なのです。

 資格講座の相談で特徴的なのは、全相談では女性の割合が高いのに対して、7割が男性になっているということです。20歳代が最も多く、次いで30歳代以上となっています。契約金額の平均は、1999年度では44万8000円であり、既に半額以上を支払ってから相談に訪れているようです。また、1度契約した人を再度勧誘する、いわゆる「二次被害」の事案も増えていますので、用心して下さい。

 行政書士でもある私が最も悲しいのは、資格講座のうちでも「行政書士」が、男女ともに常に上位を占めていることです。「自社の教材を買って勉強すれば、半年もかからずに行政書士試験に合格することができます」とか何とか、ウマイことを言って勧誘し、その気にさせるのでしょう。しかし、近年の行政書士試験は難化してきており、合格率は一昨年が2%台、昨年が4%台と、相当気合を入れて勉強しないと合格することが難しいのではないでしょうか。漫画の「カバチタレ」のお陰で、行政書士の認知度も少しは上がったのかもしれないけれども、依然として、行政書士がどのような仕事をしているのか知らない人が、たくさんいることも事実です。資格商法のトラブルは、消費者がその資格について知識が十分でないことや、資格は取得しておいて損はないというイメージを有していることなどにも基因していますから、突然業者から電話がかかってきた時には、慌てないで、かつ、曖昧な返事をしないで、慎重に対応するように心がけて下さい。

 電話勧誘販売で注意しなければならないのは、消費者が契約の申込み・締結のために電話をかけるように請求したことにより、電話勧誘販売が行われた場合には、特定商取引法の適用が原則として、ないということです。ですから、くれぐれも自分から電話をしないようにして下さい。

 電話勧誘販売においても、訪問販売等と同様に、クーリングオフが認められています。法定書面を受領してから8日以内です。その契約の解除の意思表示は、書面によることが要求されていますので、「内容証明」を送っておけば、安心でしょう。また、クーリングオフの期間が経過していても、業者の不実告知により事実誤認をした場合や、故意による事実不告知により事実不存在と誤認した場合には、契約の申込み・承諾の意思表示を取消すことができます。この取消権は、追認をすることができるとき、すなわち、誤認に気づいたときから6月以内に行使しないと、時効により消滅します。契約締結のときから5年を経過したときも同様です。この取消しの意思表示は、書面によることは要求されてはいませんが、後日の紛争を回避するためには、「内容証明」によるべきでしょう。

 今回で、特定商取引法関係は終了いたします。

 今回はこの辺で。


記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


通信販売と内容証明

2007/03/08 13:13
 通信販売は、いわゆる「通販」といった方が通りがいいかもしれない。通販の規制は、特定商取引法においてなされている。その内容は、(1)誇大広告等の禁止をはじめとする広告規制、(2)電子メール広告の提供を受けることを希望しない旨の意思表示を受けている者に対する提供の禁止、(3)前払い式通販における承諾等の通知義務、(4)顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為の規制である。

 注意しなければならないのは、通販では、訪問販売等において認められている書面交付義務や勧誘に際しての誘引行為に関する規制が規定されていないだけでなく、消費者を不当な契約から解放する、いわゆる「クーリングオフ」が認められていないことである。これは、通販では、訪問販売等と比べて、契約を締結するべきかどうかの判断をするに際して、消費者が販売業者から不当な圧力や影響を受ける虞が少ないからである。

 クーリングオフが認められていないのであれば、「内容証明」の出番はないのであろうか。確かに、クーリングオフとの関係では内容証明の出番はないのです。しかし、通販にも消費者契約法の適用があります。すなわち、事業者の不退去や消費者への退去妨害によって、「困惑」して契約の申込み・承諾の意思表示をすることは、通販ではほとんど考えられませんが、重要事項について事実と異なることを広告したり、将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供したり、また故意に不利益な事実を告知しなかったことにより、消費者が「誤認」して契約の申込み・承諾の意思表示をすることは、十分に考えられます。この場合、消費者は、追認することができるとき、すなわち誤認に気づいたときから6ヶ月以内であれば、契約の申込み・承諾の意思表示を取消すことができます。もっとも、契約締結のときから5年を経過していたら、この取消権は時効により消滅していますので、取消すことはできません。この取消権の行使は、書面によることは要求されていませんが、後日の紛争を回避するためには、「内容証明」によるべきでしょう。

 契約を取消せば、初めに遡って無効になりますから、不当利得として代金の返還請求をすることができることになります。この消費者契約法による取消しは、クーリングオフによる契約の解消とは異なります。クーリングオフは、理由の如何を問わず解除できるし、それに伴う金銭的負担もありませんが、消費者契約法による取消しは、事業者の不当な行為により誤認したことが要件であり、事業者より誤認行為は行っていないという反論も予想されるし、また金銭的負担が生じることもあります。

 勿論、事業者に詐欺行為があれば、民法により詐欺による取消しが可能であるし、詐欺罪で訴えることもできるでしょう。そのためにも、事業者が提供した情報や広告は証拠として保存しておく必要があります。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0


内職商法と内容証明

2007/03/08 13:11
 今回も悪質商法の巻です。内職商法は、商品等を利用した仕事を紹介するので高収入が得られると甘言し、高額の商品を購入させるものの、仕事の紹介をほとんどしなかったり、あるいは、その仕事をするのには試験に合格しなければならないとした上で、誰でも合格するという最初の言葉とは裏腹に、とても合格できるような試験ではないことが分かり、結局、ローンだけが残ってしまうような商法です。形態としては、チラシ配布内職、宛名書き内職、ホームページ作成内職、ワープロ内職など様々です。

 子供が小さいので外に働きに行けないけど、内職でもして家計の足しにしたいと思っている主婦の方がターゲットにされる傾向にあります。仕事を始める前提として、高額な代理店契約やパソコン教材の購入契約などの費用負担を伴うものは、電話での甘い勧誘や広告内容をそのまま信用するのは、とても危険です。予定通りの収入が確保できず、クレジットの支払いだけが残ったという事案が多いのです。

 この内職商法については、特定商取引法において、「業務提供誘引販売取引」として広告規制や行為規制、それに概要書面・契約書面の交付義務、クーリングオフなどが規定されています。クーリングオフは、「連鎖販売取引」と同様、契約書面を受領した日から20日以内に行使しなければなりません。ただし、業務提供誘引販売業者が不実告知または威迫・困惑を行ったことにより、消費者が誤認・困惑し、それによりクーリングオフ期間内にクーリングオフをしなかった場合には、法定書面を受領していてもクーリングオフ期間は進行せず、別途、その業者がクーリングオフができることを記載した書面を交付しない限り、20日間のクーリングオフ期間は進行しないので、原則としていつまでもクーリングオフができることになります。そして、ここでも、書面によることが要求されていますので、「内容証明」によるのが一番でしょう。

 また、2004年の改正により、訪問販売等と同様に、禁止行為(不実告知・故意による事実の不告知)に違反する勧誘があった場合には、契約の申込みや承諾の意思表示を取消すことができるようになりました。取消すと、意思表示は初めに遡って無効となりますから、不当利得として代金の返還請求ができることになります。この取消しの意思表示も、法律上は要求されていませんが、書面、すなわち、「内容証明」によるのが無難でしょう。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 6 / コメント 0


マルチ商法と内容証明

2007/03/08 13:08
 マルチ商法とは、ピラミッド形式に会員を増やしながら商品を販売していく商法であり、構造はいわゆるネズミ講と同じである。ネズミ講は商品の販売組織ではなく、金品の配当組織である点で異なっている。ネズミ講は、無限連鎖講の防止に関する法律により全面禁止されている。一方、マルチ商法は、特定商取引法により、「連鎖販売取引」として厳しく行為規制がなされている。

 無限連鎖講の防止に関する法律は、その1条において「・・・・無限連鎖講が、終局において破たんすべき性質のものであるのにもかかわらず・・・・・・・・・・」と規定しているが、この破綻の必然性は、このシステムに参加する人が無限に増加していかないと、下層の者は投下資本を回収できないという同じ構造をもっているマルチ商法にも当てはまる。すなわち、例えば、最初の一人を1代目として、1人が4人ずつ勧誘していく場合のn代目の会員数は、4のn−1乗でありますから、15日目に日本の全人口を上回ることになり、破綻するのは目に見えているのです。

 連鎖販売取引における行為規制は、取引に際しての不実告知・事実不告知や誇大広告禁止され、また、確実に利益が生じると誤解させるような断定的判断を提供して勧誘することや、威迫困惑行為も禁止されています。不実告知・事実不告知の一定の場合には、意思表示を取消すことができるという規定が、2004年の法改正により設けられました。

 勿論、連鎖販売取引でもクーリングオフができます。契約書面を受領した日(契約書面の交付よりも商品の受領が遅い場合には、商品の引渡しの日)から20日以内に行使しなければなりません。訪問販売等の8日よりも長期となっているのは、連鎖販売取引においては契約内容やシステムが複雑であり、勧誘によって生じた誤信などが短期間では解消しないことに基づくものとされています。このクーリングオフの権利行使は、書面によらなければなりませんが、後日の紛争回避の観点からは、「内容証明」によるのが一番でしょう。

 また、2004年の法改正で、中途解約権も導入されました。したがって、クーリングオフ期間が経過しても、一定範囲で中途解約をすることができます。この場合、連鎖販売業を行う者の損害賠償請求額の制限規定も設けられ、(契約の締結及び履行のために通常要する費用の額+連鎖販売契約に基づいて引き渡された商品の販売価格)とこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額とされています。この解約の意思表示も、「内容証明」にして証拠を残しておくべきでしょう。

 「会員を増やせば利益になる、誰でも簡単に儲けられます」というような甘い言葉には、くれぐれも注意して下さい。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 5 / コメント 0


エステと内容証明

2007/03/08 13:07
  エステによって皮膚がかぶれたとか、不当に関連商品を買わされたという被害は、後を絶たない。最近は、美顔美容意識が男性の間でも広まりつつあり、男性が被害者となる事例も増えつつあります。例えば、若い大学生などの男性に近づき、モデルに推薦したいのだけれども、その前に美顔美容のエステを受けて欲しい旨誘われ、エステ契約をいつの間にかさせられているのです。

 このエステティックは、語学教育、家庭教師等、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービスとともに、特定商取引法にいう「特定継続的役務」に該当します。この特定継続的役務とは、(1)身体の美化、知識・技能の向上、心身・身上に関する目的の実現に関するものであり、(2)役務の性質上、その目的が実現するかどうかが確実でないものとして、(3)政令で定めるものをいうとされ、先の6業種が指定されているのです。

 そして、エステティックとは、人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体形を整え、又は体重を減ずるための施術を行うことと定義され、美顔、全身美容、痩身、体型補正、脱毛などを指しています。ただ、毛根を電気やレーザーで処置する行為は、政令の適用対象に含まれるものと解され、エステティックサロンで一般に行われていますが、身体への危険を考慮すると、医師法に違反するのではないかということが指摘されています。

 それでは、不当なエステ契約を締結させられた場合にはどうしたらいいか。契約書面を受領した日から8日以内に、いわゆるクーリングオフをするためには、それが特定継続的役務提供契約でなければなりません。それは、特定継続的役務であるだけでは足りず、(1)役務提供契約の期間が1ヶ月を超え、かつ、(2)金額が5万円を超える契約でなければなりません。このような契約であれば、書面により、すなわち「内容証明」により解除の意思表示をすることで、クーリングオフができるのです。

 また、このクーリングオフの期間が経過した後でも、理由を問わず、役務提供を受けていない部分について中途解約をすることができます。この場合、事業者が請求できる損害賠償等に上限が定められています。すなわち、エステの施術前であれば2万円、エステの施術後は2万円か又は契約残金の10%に相当する額のいずれか低い額+既に提供された役務の対価に相当する額ということになります。そして、中途解約の意思表示は、クーリングオフの場合のように書面によることが規定されていないので、口頭でもできますが、後日の紛争を回避するためには、書面すなわち「内容証明」によるのが一番でしょう。

 このクーリングオフも中途解約権も、エステ契約に伴って販売した化粧品などの「関連商品」にも適用があります。これは、特定継続的役務提供契約についてクーリングオフや中途解約権が認められても、関連商品購入契約の効力が維持されたままでは、その意義が半減するからです。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 8 / コメント 0


ネガティブオプションと内容証明

2007/03/08 13:05
 今回も悪質商法の記事です。皆さんは、商品を注文していないにも拘らず、事業者が勝手に送りつけてきて、代金を請求されたことはありませんか。そうです、この送り付け商法のことをネガティブオプションといいます(ちなみに通常の売買契約に基づくものを、ポジティブオプションといいます。)。

 このような場合、特定商取引法は、その商品の送付があった日から起算して14日を経過する日までに、販売業者が商品の引取りをしないときは、その送付した商品の返還を請求することができなくなると規定しています(59条1項)。すなわち、14日経てば、原則として、代金を支払わないで、その商品を自由に使用・処分できることになります。この14日間は、商品を送付された者が、販売業者に対して商品の引取りを請求した場合には、7日に短縮されます。ただ、所定の期間内に商品を開封して使用すると、購入の意思があるものとされ、代金支払義務が生じるので、注意する必要があります。

 そうです。売買契約は、申込みの意思表示と承諾の意思表示が合致して初めて成立するものでありますから、一方的に商品を送りつけて申込みの意思表示をしただけでは、絶対に成立しないのです。ですから、期間が経過するまで、自己のものと同一の注意義務を持って保管する義務と、業者が引取りに来たときの返還義務はありますが、引取りを請求する義務はないし、自己の負担で返送する義務も、勿論ありません。このことは、「購入しない場合には、何日以内に返送してください。返送なき場合には購入したものとみなします。」という書面が同封されていたとしても同じです。

 しかし、後日のトラブル防止と前述の期間短縮、それに何よりも購入の意思がないということを、明確に書面として残しておくため、「内容証明」を送っておくべきでしょう。

 送りつけ商法も、近時は「代金引換」で送られてくることが多くなっているといわれています。そのため、本人が留守の間に配達されると、家族は本人が注文したものと思い、代金を払ってしまうのです。本人が帰宅し、全く身に覚えのないものと分かっても、業者とは連絡が取れないし、郵便局は返金に応じてくれないのが現状なのです。したがって、代金引換の場合には、本人がいないときには一旦引取ってもらう方が無難かもしれません。もし、運悪く送りつけ商法に引っかかったら、前回と同様、国民生活センターや消費者センター、警察の生活安全課に相談しましょう。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


利殖商法と内容証明

2007/03/08 13:03
 前回は原野商法と内容証明のお話でした。この原野商法は、実は利殖商法の一類型なのです。利殖商法とは、元本保証や高配当を謳い、何らかの出資金を募る商法の総称であり、多くの事業は謳い文句とは裏腹に破綻に至るか、そもそも事業としての実態がなく、出資者が損をするようにできているのです。

 この利殖商法は、今関心の高い健康食品事業であったり、バイオに関する事業であったりと、手を変え品を変えて恰も将来有望な事業であるかのように装い、あなたに迫ってきます。狙われるのは、30歳から70歳代の女性が中心で、とりわけ主婦が多いといわれています。「ご主人には内緒で資産を増やしてあげれば喜びますよ」などと言葉巧みに勧誘するため、土壇場まで何も知らないご主人が多いようです。そして、出資をすると、最初の数ヶ月は少額の配当をして恰も出資が正しかったかのように装いますが、その後はプッツリと配当が途絶えます。

 勧誘者は見ず知らずの人が多いようですが、時には友人や知人の場合もあります。後者の場合、よく知っている人だから、まさか自分を騙したりはしないだろうと安易に考えてはいけません。本当の友人であれば、そのような悪質商法に引き込んだりはしません。出資をするかどうか慎重に検討する必要があります。また、友人だからということで、契約書等の証拠を残さないのもいけません。真相が発覚したとき、刑事上の処罰請求や民事上の請求をすることが相当困難になってきます。

 この利殖商法は、不特定多数の者に対する元本を保証した出資の受入れの禁止及び銀行等の特定金融機関以外の業としての預かり金をすることの禁止を規定した、いわゆる出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)に違反します。3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処されます。さらに、詐欺として立件されれば、10年以下の懲役が科されます。

 それでは、出資したお金は戻ってくるでしょうか。現実には、悪質業者は自転車操業でヤリクリをしていたに過ぎないため、全額返ってくることは稀だと思われます。しかし、法律的には出資契約は公序良俗に反して無効でありますから、出資金全額を不当利得として返還請求をすることができます。ここにおいて、「内容証明」が威力を発揮するのです。この内容証明は、直接自分を引き込んだ勧誘者ではなく、その張本人たる悪質業者の代表取締役に対して送りましょう。

 このような内容証明を受け取ったとしても、業者は何とかして出資金の返金を免れようとするものです。このような場合、被害者同士団結するのも一つの方法でしょう。また、並行して独立行政法人たる国民生活センターや各都道府県に設置された消費者センターに相談してみてもいいでしょう。これらのセンターは事例が豊富なため、思いもよらない解決策が見出せるかもしれません。なお、近時は悪質商法が蔓延っているため、警察署の内部に生活相談課を設置しているところもありますので、一度最寄の警察に相談してみてください。

 今回はこの辺で。


記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


原野商法と内容証明

2007/03/08 13:01
  最近、北海道の某地をめぐって測量代と称して、お金を騙し取られたことがニュースになっていましたね。これは原野商法の二次被害なのです。原野商法は、原野などの価値のない土地を将来値上がりすると騙して不当な価格で売りつける詐欺のことで、1960年から1980年ごろが全盛期といわれています。虚偽のリゾート開発などをでっち上げ、土地の値上がりが確実であるという風に思い込ませるわけですね。人間の欲というのは、計り知れないものがありますから、うまい話には気をつけないといけません。

 フリー百科事典「ウィキペディア」によれば、原野商法に騙された人はいわゆるカモリストに登録され、別の詐欺に遭うなど二次勧誘の対象となることが多いとされています。悪徳商法業者にとっては格好の餌食なのです。この二次被害は、買い手が見つかったとか地籍調査や公共事業が行われると称して、測量代を巻き上げるものです。原野商法に騙された人は高齢化が進んでいて、二次被害も70代以上の高齢者が多いとされ、一方、業者サイドも高齢化が進んでいるようです。これは、二次勧誘に使うカモリストは、以前に原野商法を展開していた業者が契約者リストを温存していて、それを再利用するからなのです。原野商法の土地は価値がなく、転売される可能性がゼロであるため、カモリストが更新されることもなく、業者にとっては好都合なのです。

 では、原野商法に騙された人はどうしたらいいか。消費者と事業者との間の契約に関する民法・商法の特別法である消費者契約法によれば、業者が、将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供したため、それが確実であると誤認したときには、その契約を取り消すことができます。これは、誤認したことに気づいたときから6ヶ月を経過するとできません。また、契約締結から5年経過したときも同様です。ただし、民法による取り消しの可能性はあります。また、消費者契約法は、特定商取引法の適用を排斥するものではありませんので、クーリングオフが可能な場合もあります。

 この契約を取り消す旨の意思表示は、書面すなわち「内容証明」で相手方に送ることが重要です。契約を取り消すと、契約は全くなかったことになりますから、支払った売買代金を不当利得として返還請求ができることになります。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


人材派遣のトラブルと内容証明

2007/03/08 12:58
 大手の企業が「偽装請負」をしていたというニュースは、まだ記憶に新しい。偽装請負とは、契約上は請負という形を取っているが、実態は労働者を注文主の指揮命令の下に業務をさせる行為をいいます。派遣・請負ともに、労働者は派遣元ないし請負人と雇用契約を結んでいますが、派遣では派遣先に労働者に対する指揮命令関係があるのに対し、請負では注文主に労働者に対する指揮命令関係がないということが決定的に異なっています。
 労働者派遣契約の場合、派遣先は労働者に対して、男女雇用機会均等法に基づくセクハラ防止義務や解雇制限などの労働基準法上の義務を負うため、これを回避するため請負の形式を取ることも多いと言われています。端的にいえば、「偽装請負」は「違法派遣」なのです。

 この偽装請負のことはさておき、適法な派遣のことを考えてみましょう。改正労働者派遣法が、平成16年3月1日から施行されました。大きな改正点は、派遣受入期間が特定の業務を除いて1年から3年に延長されたことと、派遣対象業務が製造業務と紹介予定派遣の場合の医療関連業務にまで拡大されたことです。この紹介予定派遣というのは、労働者派遣のうち、労働者派遣事業と職業紹介事業の双方の許可を受け又は届出をした者が、派遣労働者・派遣先間の雇用関係の成立の斡旋(職業紹介)を行い、又は行うことを予定してするものをいいます。したがって、当初は派遣だけど、ゆくゆくは派遣先に雇用されるということで、労働者の雇用の安定に資するのです。

 この改正においても、(1)港湾運送業務、(2)建設業務、(3)警備業務、(4)紹介予定派遣以外の病院等における医療関連業務は、従来どおり派遣できません。

 適法な人材派遣の場合でもトラブルはあります。例えば、派遣先でセクハラに遭い、それを派遣先に申告したら労働者派遣契約の解除通告され、派遣元からも契約解除を言い渡された場合があります。このような場合、雇用関係にある派遣元に対して、派遣先に対して派遣契約の解除の理由を書面で明らかにするよう求め、また派遣元の契約の解除は合理性がないということを「内容証明」で主張するべきでしょう。このように、労働者派遣契約の解除をめぐるトラブルでも、労働者と派遣先とは直接の契約関係がないので、直接の交渉相手は雇用関係のある派遣元の会社になりますので、注意を要します。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


ストーカー行為と内容証明

2007/03/08 12:56
 以前被害者が何度も警察にストーカーの被害を受けていることを申告しても、警察が動かなかったため殺された事件があったことは記憶に新しいですね。その前(平成12年11月)から、被害者の身体、自由、名誉、生活の安全と平穏をストーカー行為の被害から守るために、ストーカー規制法が施行されていました。

 この法律は、特定の者に対する恋愛感情などの好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の者又はその家族等に対して「つきまとい等」として8つの行為を規定し、これに対して警告・禁止命令等の措置を定めています。すなわち、まず被害者の申出に応じて、「つきまとい等」を繰り返してはならないことを警察本部長等が警告をします。この警告に従わない場合、都道府県公安委員会が禁止命令を行います。そして、この禁止命令に違反してストーカー行為を行うと、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。ストーカー行為を告訴して処罰を求めると、六ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられますが、禁止命令違反の場合が重いのです。その他、被害防止交渉を行う場所として警察施設を利用させることや、防犯ブザー等の貸出しなどの措置も定めています。

 ある県では、ストーカー行為の態様は、つきまとい、待ち伏せが最も多く、次いで面会や交際等の要求、無言・連続電話やファックスが続いています。そして、被害者の9割近くが加害者と面識があり、その中でも元交際相手が最も多く、次いで元夫婦が続き、被害者の大半が女性となっています。

 このように加害者の氏名・住所が分かっているのであれば、「内容証明」でストーカー行為を止めることを要求するのも一つの手ではありますが、内容証明を送ることにより加害者の神経を逆なでし、殺人などの犯罪行為へとエスカレートする虞があり、慎重に判断する必要があります。

 それゆえ、身の危険を感じたら、まず警察や関係機関に相談すべきでしょう。警察署・警察本部は困った時の相談窓口として、携帯電話でも可能な全国共通の短縮ダイヤル「#9110」を設けています。実際、最新の情報として、ある県では警察による警告や禁止命令でストーカー被害者の約9割が、「ストーカー行為が止まった」と述べているそうです。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 4 / コメント 0


クーリングオフと内容証明

2007/03/08 12:55
  クーリングオフ制度とは、訪問販売等により指定商品を購入した場合に、一定の期間内であれば無理由かつ無条件で契約を解除できる制度である。

 この制度は、一つには、訪問販売等は事業者主導の不意打ち的な販売方法であり、消費者がじっくり考えた上で契約を結ぶことが少ないことに鑑み、書面により正確な契約内容を交付した後一定期間はじっくり考え直す時間を与えようという趣旨がある。それとともに、訪問販売等は無店舗の販売形態であるため不適正な勧誘方法が行われやすいため、クーリングオフ制度を設けることにより、事業者の不適正な勧誘を抑制しようという趣旨がある。

 訪問販売におけるクーリングオフの要件は、(1)訪問販売により、(2)政令指定商品等に関して、(3)契約の申込み、締結を行った場合である(特定商取引法9条1項本文)。ただし、(1)法定書面を受領した日から8日間を経過したとき(平成16年の改正で、クーリングオフの妨害行為があったときは、再度の法定書面を受領した日から8日間を経過したとき、という規定が導入されました。)、(2)指定消耗品を使用・消費したとき、(3)3000円未満の現金取引のとき、(4)適用除外商品であるとき、にはクーリングオフの権利を行使することはできません。

 クーリングオフの権利を行使する方法として、法文上「書面により」ということが要求されています。これは、申込みや契約締結の解除を行ったことを明確にして、後日紛争が生じることを回避しようというものです。したがって、解除の意思表示は、「内容証明」によるのが無難でしょう。そして、法は、クーリングオフの書面を発信したときに効力が生じる、と規定しているため(9条2項)、内容証明を権利行使期間内に発信したことが証明できれば、その到達した日が9日目以降であっても、解除の効力が生じることになります。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0


離婚と内容証明

2007/03/08 12:53
 内容証明は、職場や商取引、債権回収に関わるだけでなく、家庭生活にも関わってきます。では、内容証明は離婚とどのように関わるのでしょうか。

 例えば、結婚相手が、自分は初婚で当然子供なんていないと言っていたのに、婚姻して程なくして実は再婚であり前妻との間に子供がいると分かったとしましょう。このようなウソがバレタとしても、あなたは婚姻を継続しますか。もしこのウソに我慢できなくて、あなたは離婚を前提に実家に帰ったとします。ここで内容証明の登場です。そうです。協議離婚の申入れ(同時に損害賠償請求をしてもいいでしょう。)を内容証明でするのです。その際、離婚を決意した具体的理由を明確に記載する必要があります。もう相手方の顔も見たくないというのであれば、協議離婚の代理人として弁護士を立てるのも一考ですが、報酬の支払は覚悟しなければなりません。

 また、離婚に至らないまでも、夫または妻の浮気相手に交際を止めるよう要求する内容証明を送ったり、離婚を決意して浮気相手に慰謝料を請求する内容証明を送ったりすることもあります。

 あるいは、公正証書による離婚協議書を作成していたのに(勿論、当事務所でも作成いたします。)、その内容に違反する行為に出た場合にも、内容証明は活躍します。例えば、子供の監護権者・親権者を定めていたにも拘らず、そうでない者が子供を奪い去り返してくれないような場合、子供の引渡し請求を内容証明で送るのです。また、定められた養育費を支払わなくなったときには、養育費の支払請求を内容証明で送ります。さらには、月一度の子供との面接交渉権が定められているのに、会わせてくれないような場合、面接交渉権(場合によっては慰謝料請求も)を内容証明で主張することになります。

 このように、内容証明は、社会生活においてだけでなく、家庭生活においても威力を発揮するときがあるのです。

 今回はこの辺で。

 


記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0


セクハラと内容証明

2007/03/08 12:51
 セクシュアルハラスメント(以後セクハラとします)は、相手方の意思に反するあるいは望まない性的な言動と言われていますが、それに当たるかは、行為の状況や当事者の意識などにより異なることがあります。この性的な言動とは、性的な内容の発言及び性的な行動を指し、前者は性的な事実関係を尋ねたり、性的な内容の情報を意図的に流布したりすることをいい、後者は性的な関係を強要したり、必要もないの身体に触れたりすることをいいます。

 男女雇用機会均等法は、事業主の職場でのセクハラ対策として、セクハラ防止の方針を明確化して周知啓発すること、行為者に対する厳正な対処方針等の周知啓発、相談窓口の設置、窓口担当者の適切な対応、相談があった場合の事実関係の迅速かつ正確な確認、行為者及び被害者に対する適切な措置、再発防止に向けた措置を講ずること、当事者のプライバシー保護措置、さらに相談したこと、事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取り扱いを行ってはならないことを挙げています。
 この「職場」とは、事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所を指しますから、取引先の事務所や取引先と打合せをするための飲食店なども含まれます。
 これらの対策が講じられず、是正指導にも応じない場合、企業名公表の対象となります。

 ところで、平成19年4月1日から改正男女雇用機会均等法が施行されますが、今までと大きく異なるのは、男性に対するセクハラも対象とされたことです。今までもいわゆる逆セクハラと称されていましたが、事業主は、これからは女性に対するセクハラだけでなく、男性に対するセクハラ対策も講じなければならないようになるのです。

 セクハラは、違法行為でありますから、被害者は行為者に対して、不法行為に基づく損害賠償として慰謝料を請求することができます(民法709条、710条)。したがって、内容証明を行為者に送るときには、@セクハラをやめることの要請、A謝罪、B慰謝料の請求、の3点は記載事項として必要不可欠となります。近時の裁判例によれば、慰謝料の額は数十万円から数百万円が多いようです。

 一方事業主の方も、労働契約に付随する義務としてセクハラを受けないで働けるように配慮する義務がありますから、その配慮義務違反として損害賠償の責任があります。また、行為者に不法行為責任が生じるときには、勿論事業主は使用者責任として損害賠償の責任を負います(民法715条)。したがって、内容証明を事業主に送るときには、@事業主が前述の対策を講じていないのであれば、早急に講じるよう要請し、A行為者に対する厳重な処分、B社員の教育の徹底、C自分に不利益が及ばないような配慮、の4点は記載する必要があるでしょう。

 以上のようなことは、被害者がセクハラに遭っているということを、行為者と会社に明らかにしようと決心した場合のことです。実際には、決心するまで相当悩むことになります。セクハラの事実を明らかにすることによって、会社及び他の社員との関係もギクシャクする虞があるだけでなく、退職せざるを得ない事態を生じる可能性もあるからです。

 これからは、セクハラぐらいという軽い気持ちではなく、男も女もセクハラは許さないという国民一人一人の意識の改革が必要と思われます。そうすれば、行為者を許さず、被害者を温かく見守ってあげることができるのではないでしょうか。

今回はこの辺で。


記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0


ネットオークションと内容証明

2007/03/08 12:48
 最近は、ネットオークションが盛んですね。ある百貨店でも、店内の売り上げは低迷しているのに、ネットでの販売はかなり伸びているらしい。ネットによる売買は、事業者対事業者、事業者対消費者だけでなく消費者対消費者もかなり盛んなようです。自分が要らなくなったものを、安くてもいいから売ろうというのです。

 このネットオークションは、インターネットが取引の場を提供するというだけで、法律的には通常の商品の売買と同じ構造をしています。したがって、民法・商法・刑法等の法令が適用されます。ネットオークションでも、トラブルは、過失による場合と故意による場合の両方が考えられます。前者は売主・買主のどちらかに、出品物に通常の性能・品質を備えていないことを知らない場合に起こります。後者は、買主がその出品物を騙し取ろうという場合もありますが、多くは売主が代金を騙し取ろうとする場合です。すなわち、代金は支払ったが、商品が送られてこないのです。

 このような場合、相手方に督促をして、内容証明を送ることになります。しかし、これは売主の住所・氏名等を特定できる場合です。彼らは、最初から詐欺が目的ですから、代金を取得したらトンズラしてしまうのです。実際、送金後電話すると全く別人宅であったり、住所も存在しない所だったりするのです。

 このようにネットオークションで被害を被った場合、その運営者に責任を問うことができるのでしょうか。運営者は、当事者間のトラブルは自己責任の原則を謳い、免責規定をおいているのが通常ですので、その売主の行為に加担したとか、悪徳業者であるということを知りながらネット上に公開したとかの特段の事情がない限り、責任を問うことは難しいと思われます。
 もっとも、一定限度まで補償制度を定めているところもあります。

 結局、ネットオークションで買物をする場合には、事後に内容証明等で責任を問えるかという観点からは、売主の連絡先の実在確認が最も重要であり、連絡先が携帯電話だけである場合には一般的に用心が必要でしょう。ただ、取引相手に適当な店舗の住所や連絡先を教えて信用させる場合もありますので、細心の注意が必要です。やはり、代金の支払方法を、商品代引きにするとか直接交換するとかの工夫が必要でしょう。

 今回はこの辺で。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 0


内容証明の書き方と費用

2007/03/08 12:46
1 まず内容証明は、相手方に送る分、郵便局保管用、自分用の合計3通作成しなければなりません。そ れは、カーボン紙で複写しても、コピーしても構いません。

2 用紙は、市販の内容証明専用用紙を使用する必要は全くなく、自分の好きな用紙に書くことが出来ます。勿論、縦書きでも横書きでも構いません。近時は横書きの方が多いようですが。

3 一番重要なことは、字数・行数に制限があるということです。原則として、1行20字以内、26行以内と定められています。使える文字は、原則として、漢字・仮名・数字だけですが、英字を用いた固有名詞は使えます。また、括弧や句読点なども使えますが、これらも1字として数えるので注意が必要です。

4 文書中に必ず年月日・住所・氏名を記載します。縦書きの場合には、文書の最後に、年月日、差出人の住所・氏名、受取人の住所・氏名の順に、横書きの場合には、文書の最初に、年月日、受取人の住所・氏名、差出人の住所・氏名の順に記載します。
  内容は、まず自分と相手方との間に存在する事実関係を述べ、これを前提に自分の法律的な主張・要求を記載すればいいでしょう。その際、主張が通らなければ法的措置も辞さないという強い姿勢を示すべきでしょう。

5 捺印は、縦書きの場合には差出人の氏名の下に、横書きの場合には氏名の右にするのが通常です。押印は、法律上は要求されてはいないのですが、内容証明は重要な文書であるため、慣習上押すことになっているようです。勿論、実印である必要はなく、三文判でも十分です。

6 封筒には、受取人の住所・氏名、差出人の住所・氏名を書きますが、これは本文に書いた住所・氏名と同一でなければならないので注意が必要です。

7 内容証明は、配達証明付内容証明にする必要があります。配達証明は、書留について認められるもので、配達した日を記した葉書を後日送ってくれる制度です。これを利用すると、いつ相手方に届いたか を証明することができ、相手方の「そんなもん知らん」という言動を封じることができます。したがって、内容証明を郵送するには、最低でも証明料420円、郵便料500円、配達証明料300円、合計
 1,220円の費用がかかります。

8 内容証明は、勿論自分で作成することができますが、相手方の恐怖心を利用するという観点からは、弁護士や行政書士に頼み職印を押してもらう方がより効果的です。弁護士に頼む場合、相手方との交渉 や内容証明でケリがつかなかったときの訴訟の代理人になってもらえるという利点がありますが、その分報酬が高くなります。行政書士に頼んだ場合、相手方との交渉や訴訟の代理人にはなってもらえませんが、その分報酬が低くなります。

今日はこの辺で。
記事へブログ気持玉 / トラックバック / コメント


内容証明の意味

2007/03/08 12:39
 皆さん、内容証明という言葉をご存知ですか。

 内容証明は、いつ、どのような内容の文書を誰から誰に当てて差し出したということを、差出人が作成した謄本によって郵政公社が証明する制度です。

 この内容証明は、権利義務の取得や変更に関して差し出した郵便物の内容文書を、後日の「証拠」として残しておく必要がある場合などに多く利用されますが、その本質はいわば「相手方の恐怖心を利用」して、債務の履行や一定の行為をさせるところにあります。

 したがって、内容証明は、土地・建物に関するトラブルから債権の回収に関するトラブル、商取引・契約に関するトラブル、消費者保護に関するトラブル、事故・損害に関するトラブル、ひいては家庭生活に関するトラブルまで威力を発揮するのです。

 例えば、あなたが、ある人に貸したお金をどうしても返して欲しい時に、「どうしても返してくれないならば、裁判を起こすぞ」という内容の内容証明を相手方に送ると、相手方が法律に関して素人である場合は、「裁判を起こされたらカナワンな」という恐怖心に駆られ、借りたお金を返してくるという戦法なのです。

 もっとも、内容証明自体には何の法律効果もないので、相手方に弁護士や行政書士などの法律専門家が介入している場合には、「ほったらかし」であまり効果は期待できないでしょう。しかし、その法律家が総合的に判断して、借りたお金を返してくることはあり得ます。

 また、相手方に対して一度の交渉もなしに、即内容証明を送るというのは感心しません。相手方の感情を害し、余計に関係をこじらせる虞があります。それに、相手方が自分とどのような関係にある者なのかも考える必要があります。友人や親族などであれば、内容証明を出すことにより、以後の関係が絶たれる虞もあるのです。慎重さを要求されます。

今回はここまでにしておきます。
記事へブログ気持玉 0 / トラックバック 4 / コメント 1


2007年3月のブログ記事  >> 

トップへ

大阪・内容証明解決センター(行政書士・社労士) 2007年3月のブログ記事/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる